本読み

 

バカ論(新潮新書)

バカ論(新潮新書)

 

 バカ論を読んだ。ビートたけし著。手に取ったきっかけは古本屋でたまたま見かけたから。

 

印象的だったのは

『本来ならば、生まれて飯を食って、仕事してくたばれば、それで充分なのに~(略)~行き過ぎちゃうと本質が失われて、余計なものだらけになる』

 

という文章。

たしかに!そういわれてみればそうだよな~と思った。

わたしはもう生まれた時から物質的には恵まれていてそりゃ各家庭の経済状況で異なりはするんだろうけど、情報含めいろいろと飽和しているなかで生活してきたんだろうなと気づいた。

 

今でこそブラック企業とか働き方改革だとかで働く側の精神的な質を高めようとする見方(実行しているかの実態はしらないけど)があるけど、それはある程度人間の質を高めることが可能になるくらい、昨今のAIだとかの効率化の技術が進んだことによって与えられた結果であって、これが何もかも足りない、欧米に追い付け追い越せの時代だったならばそんな働き方を考えるまでもなかったんだろうなぁ。

 

ネットサービスが進み、前までは付加価値によるものでしかなかったハイブランドも可視化が進んで「共感」がブランドとしての新しい基準になるとかならないとか。

もっと選択できる今だからこそ選択する理由を自分のなかで明確にしていたい。

そうでないと、自分である理由を自ら減らしているように思えるから。